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[阿字地洋子] 平成24年09月定例市議会 本会議質疑
◎平成24年度大阪府茨木市一般会計補正予算
  ○市長選挙マニフェストとマニフェスト推進個別方針(案)とパブリックコメント実施について


議案第117号平成24年度大阪府茨木市一般会計補正予算(第5号)質疑

(阿字地一問目) それでは、お尋ねをいたします。
 市長選挙マニフェストとマニフェスト推進個別方針(案)とパブリックコメント実施について、お尋ねいたします。
 日本共産党は、今の茨木市の行財政が市税収入等の減収につながっているなどの影響が及ぶ中、その再生のために5つの改革プランを示し、その実現のために頑張っています。日本共産党は、これまでのオール与党市政の基本が大型プロジェクト優先で、その財源づくりのために数々の市民犠牲を強行してきた市政として厳しく批判してきました。
 さらに、今回、市長選挙マニフェストとマニフェスト推進個別方針(案)に示されている維新の市政は、第1に、前市政より大型プロジェクト推進優先をより明確にし、その財源づくりのために一層の市民犠牲を強いる内容であること、第2に、総じて茨木市に混乱と衰退を持ち込み、市の財政を破綻させる最悪の内容であること、したがって、市長選挙マニフェストとマニフェスト推進個別方針(案)は撤回と抜本的に見直しすべきものと主張しています。
 この立場から、以下お尋ねします。市長自身のマニフェストにかかわる問題ですから、市長からの責任ある答弁を求めます。
 1つ目に、市長選挙マニフェストの評価と、それに基づくマニフェスト推進個別方針(案)の内容と、その決定過程について、お尋ねいたします。
 第1に、維新市政出発時点の119項目の維新マニフェストの評価の分類では、「実施済み/実施中」が37件、「部分的に実施済み/実施中」が54件と、合計91件、75%になっていることは日本共産党の指摘どおり、これまでのオール与党市政の基本が大型プロジェクト優先で、その財源づくりのために数々の市民犠牲を強行してきた市政であり、維新の市政もその延長線上の市政であることが証明されたと認識しています。これまでのオール与党市政をより市民犠牲を強いる強権的な性格を持つのが維新の市政であると理解しますが、市長に改めて見解を求めます。
 第2に、同じく119項目の維新マニフェストのうち、実施状況において、「検討のうえ未実施」が4件、「方針・具体策が未決定」が24件の合計28件が主に審議の対象になりましたが、この28件の今後の方向性についての分類では、「既に対応済み」が3件、「新たに取り組む」が4件、「修正して対応」が8件、「検討を継続」が11件となっています。しかし、実際には、基本的には前市政の方針どおりの対応で、それに前市政ができなかった一層の市民犠牲の部分が追加されていると理解しますが、市長の見解を求めます。
 第3に、市長自身がマニフェストで公約しながら個別方針の今後の方向性で「対応しない/できない」とみずから判定した2件について、お尋ねいたします。
 それは市債残高の削減と総合運動公園の検討ですが、決定の経過とその理由について、市長にお尋ねいたします。
 第4に、検討過程の中で、今後の方向性についての変更が4件あります。校長の公募と小学校区隣接選択制と中学校ブロック選択制と府営住宅の市移管で、いずれも「対応しない/できない」から、「検討を継続」となっています。方針変更の経過とその理由について、市長にお尋ねいたします。
 第5に、マニフェストで積極的な方向を打ち出し、市民の期待も高かった中学校全生徒対象給食の実施、コミュニティバスの運行、産科、小児科、救急医療の充実強化など医療改革が、方向性についてでの表現はまちまちですが、現状維持と追認です。実際には、「対応しない/できない」と同様の判定です。その経過と理由をお示しください。
 2つ目に、市長選マニフェストの庁内での個別方針の策定とパブリックコメント実施について、市長にお尋ねします。
 6月議会で、この経過について市政の私物化と指摘しました。その指摘についての市長の答弁は、質問者の真意を理解していない内容であったので、改めてお尋ねします。
 市長選挙マニフェストは、市長と確認団体大阪維新の会いばらきが市民に公約したもので、内容の可否はともかく、基本的には、その実行は両者が連帯して負うべきものです。それでこそ政治主導と言えます。したがって、今回庁内で行われた現状の分析と今後の方向性を判断する作業は、本来、市長と確認団体で行うべきものです。パブリックコメント制度の流れの説明でも、市が計画等の案を策定する場合として、具体的には、「基本的な方針を定める計画・条例」、「義務を課し、権利を制限する条例の制定改廃」を例示しています。今回の今後の方向性についてを定める個別方針は、計画や条例という熟度にはないものです。こうした一連の作業の執行は市政の私物化であり、パブリックコメントの対象にもなり得ないものです。
 一方、今議会で提案されている福祉施設の指定管理者制度への移行は、条例改正を伴うものでパブリックコメント実施の対象であることは明白です。改めて市長に見解を求めます。
 3つ目に、市長と確認団体大阪維新の会いばらきの市長選挙マニフェストについて、お尋ねいたします。
 ここに2つの政策ビラがあります。1つは、茨木市長選挙活動用のシールを張った市長の個人名が表記されています。「維新の挑戦」、「今こそ改革」、「変わる大阪・変える茨木」として、裏面には、119項目のマニフェストを列記しています。
 もう1つは、茨木市長選挙政治活動用ビラとして、大阪維新の会いばらきが発行しています。その中で、「私たちは、市長候補とともに、今、茨木に鬱積している閉塞感を打破し、夢が溢れる新しいまち『いばらき』を創るために頑張ります」と、同じく119項目を詳細に列記しています。問題はその内容です。総論では、「茨木市は、ここ40年以上、市の職員から市長を出し続けてきました。このことは、市民の為の市役所よりも、職員の為の市役所をつくってきたと言えます」とし、「これまでの公務員制度では、身分保障の名のもとに」「その地位が保証され、年功序列の人事がまかり通っていました」とし、さらに、「教育行政は、教育委員会の独立性という名の下に、教員組織と教育行政が聖域化され、市民から遠ざけられ、閉鎖された教育委員会、教育委員会事務局の中で全て決定されてきました」としています。もちろん茨木市の行政に多々の問題点は存在し、今も存在していますが、これらの指摘には、事実誤認と恣意的解釈があります。ここまで言っておきながら、市長はマニフェストの現状把握と今後の方向性の素案作成を庁内組織に委託する神経がわかりません。現時点でも、これらの解釈が継続されているのか、変更するのであれば、釈明して、その解釈の変更を明確にすべきと考えます。市長の見解を求めます。

[木本市長] もとの私の席におられる阿字地議員から、非常に厳しい指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 市政運営につきましては、やっぱり行政というのは、原則は継続していくというものであると私は思います。180度転回するというのは、幾ら変わり者の私でも、そう簡単にできるものではありません。
 夢をはぐくむまちづくり茨木へ向かって、より一層の市民サービス向上のために頑張ってまいりたい。それは積み重ねであり、前の野村市長、あるいは山本前々市長、そして、その前の重冨市長の業績は大いに評価されてしかるべき、一方で、やはりそういう閉塞感もあるというのも事実だと思いますので、その辺、やはり私の方針は、今後、私の方針に従ってやらせていただきたいと思います。
 ちょっと質問の中に何か支離滅裂な面も、相変わらず阿字地議員らしいなと思って聞いておりましたが、「対応しない/できない」という2つの件で言いますと、やはり、これから茨木市は、新しい立命館大学が来ます。それと、JR西口も、それとあわせてやはり改善せないかん面、あるいはJRの(仮称)総持寺駅の整備、これも喫緊の課題でして、健全財政を保つのはもちろん大前提でございますが、これ以上借金をふやさないでやれると、国からの補助金をできるだけたくさんいただいて、行政はしたいんですが、やはりそれには限界もございます。彩都につきましても、まだまだ中部地区については、これからやるべき課題もたくさん残っております。それから、大型プロジェクトの話で大変恐縮ですが、阪急の大阪府から高い金額で買わせていただいた府営住宅の跡地も駐車場、駐輪場として今なってますが、これもやっぱり所期の買った目的とはちょっと乖離しているということで、これも早急に何とかせないかんという思いがありますので、先ほど申しあげましたように、これ以上、借金を減らして減らして、プライマリーバランスは大事なんですが、やはり債務は減らしていかなければならないというふうに考えてます。
 それと、もう1点は、いわゆる運動公園なんですが、これは茨木市は、運動公園というのは大変、ご案内のように経費のかかる、用地も確保しなければいけないという面で、非常にこれは大変難しい問題ですので、行政課題の優先順位からは、この際、外させていただいたということでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
 それと、中学校給食の件は、別にやめたということではなくて、完全給食に向けまして、今後とも検討はしていきたいと思います。どういう方法が一番いいのかという方向も含めまして、教育委員会と風通しをよくして、よりよい政策、子どもたちにとって、あるいは家庭にとって、いい完全喫食の方法、安い経費で弁当が食べられる、そして、バランスのとれた給食ができるという完全喫食は、私は大事だというふうに思っております。
 校長の公募と小学校隣接選択制、これもまた教育委員会が大きく、市の場合の校長先生の人事というのは府教委の問題でもありますので、その辺やっぱり限界があるので、今後とも検証していく必要があるんではないかというふうに思います。
 中学校ブロック選択制、この問題も先ほど申しあげた教育委員会との協議を今後進めていきたいと考えております。
 それから、府営住宅の市移管ですね。これはまだ正式に決定していったわけではなく、単に私の考えですが、府営住宅、茨木市に無償で移管するから、これからの府営住宅の家賃は茨木市が責任をもって取りなはれみたいなことでは、私は引き受ける気はないんですが、府営住宅を譲り受けたからには、もう所有権というのは茨木市に渡ったわけですから、どうぞ茨木市、自由にしてくださいという条件でしたら、私は喜んで引き受ける気持ちでおりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 市長マニフェストといわゆる維新の会のマニフェスト、119ほとんど一致しておりますが、やはりプロの目で、市の係長40数名で検証をしてまいりました。プロの目で厳しく検証していただいたので、それは非常に私は貴重な結果だと思います。それをさらにパブリックコメントをいただいて、その前に市で検証いただいて、まだ検証中でございますが、10月の半ばぐらいには、しっかりとしたものを立てていきたいと思いますので、まだ検証半ばということで、いろいろ阿字地議員からいいご指摘をいただきましたので、それはそれで貴重なご意見として、ぜひ考えさせていただきたいと思います。
 非常に貴重な意見ですので、貴重でない意見もございますが、すみません、貴重な意見も中にはありますので、ぜひ検証させていただきたいと思います。答弁になったか、ならなかったか、またならなかったんだったら、また2問目で聞いていただきたいと思います。
(「市長、3つ目のことをお願いします。指摘について事実誤認と恣意的解釈があったでしょう」と阿字地議員呼ぶ)
 そういうことは一切ございません。
(「釈明して変更してほしい。教育行政、教育委員会の独立性」と阿字地議員呼ぶ)
 残念ながら、維新と私とは運命共同体でして、何らのいわゆる対立もございませんので、中は十分議論をして、茨木市民福祉、市民の幸せのために、夢のあふれるまちのために、これからもいろいろ議論をして、いい方向へ持っていきたいと。それをやはり茨木市の職員の知恵と、そしてこれから出させていただいております顧問制度の中でのいろんなブレーンの方々の意見と、そういったものを総合して、よりよいすばらしい茨木市のために向けてやらせていただきますので、何のうっせきしたものは、これは、そうか、阿字地議員がおっしゃっているんですね。
 もうそれをね、阿字地議員のおっしゃることは本当によくわからないんです。私と維新の会がマニフェストをつくって、それをやっぱり行政のプロである人に検証していただくというのが、これはもう何か神経がわからへんという、私、神経がわからへんという阿字地議員の神経がわからないです。
(「それはわかりました。最後の3つ目の質問です」と阿字地議員呼ぶ)
 まあまあ2回目で質問してください。
(「議長、議事進行です。お願いします。議事進行お願いします」と阿字地議員呼ぶ)

(阿字地二問目) ちょっと私、総務常任委員会ですねん。ここで質問し、市長に答弁いただかないと、総務常任委員会に市長、出席されないんですわ。要請していいですかね。ほんなら、この続きね、質問するのに、出ていただけますか。
 それでは、第4の検討過程の中で、今後の方向性についての変更が4件ある、その内容について、さらにお尋ねします。
 8月13日開催の検討部会で、校長の段階的内外公募は、実施状況では「検討のうえ未実施」を「部分的に実施済み/実施中」に変え、方向性では「対応しない/できない」を「引き続き実施」と変更しています。今後の方向性でも、「『特別選考』による任用については慎重であるべき」を「門戸を閉ざさず、本市にとって有能な管理職を求めていく」に変更されました。
 また、同じく8月13日開催の検討部会で、小学校区隣接選択制と中学校ブロック選択制は、方向性では「対応しない/できない」を「検討を継続」に変更しました。今後の方向性では、「地域力向上の推進に大きな影響を与えるリスクを含む当該制度自体の導入は望ましくない」を「大きな影響を与えるリスクを含むことも踏まえ、(仮称)茨木市教育問題懇談会で検討を行うこととする」に変更しました。
 府営住宅の市移管も「対応しない/できない」を「検討を継続」と変え、今後の方向性でも、「優先度が低い」を「府営住宅を活用したまちづくりについては、今後も検討を継続する」に変えました。ところが、検討部会の指摘事項には、校長公募の門戸を閉ざさない以外はありません。トップダウンで変更したとしか考えられません。再度、検討部会参加の担当部長から、方向性及び説明内容の変更の経過と理由について、答弁を求めます。

[木本市長] 阿字地議員のおっしゃってるのは、今、行政の検討している過程の話なんですよね。まだ決定してない過程の話をそこまで、すべてオープンにするのが悪かったのかな。だから、その辺はやっぱりマニフェストですのでオープンにしただけで、決定してから、その決定に対して異議があったら言ってください。まだ検討の過程やから、まだその言っていただくことはいかがなもんかと思います。
 すべての面で、何か変更したとか、まだ何かトップダウンで変えたとか、そういうことではなく、行政の決定をぜひ検証して、ご批判いただけたらと思います。

(阿字地三問目) 決定の過程と言いながら、今議会に福祉施設等の改正の条例を出されるというのは非常に矛盾しておりますし、抗議したいと思います。
 また、これがオープンにされているということで、今、庁内の組織、係長ですか、42名も動員されて、大変な時間と労力と経費とかけてやっておられるわけなんですけど、これは、本当に市民にオープンにするというのが真意じゃなかったんですか。結局は、肝心なところは、そういう検討部会で一切の意見も出ないけれどもトップダウンでやると、こういうことでしょうか、お尋ねします。

[木本市長] パブリックコメントをいただいて、市民の声を十分聞く、そして最終的に責任を持った行政を決定するのは、最後は私の決定権でやりますので、そういう意味でございます。
 ですから、トップダウンでやるということではなくて、みんなの意見を聞いて私が決断すると、そういうことでございますので、ご理解いただきたいと思います。