[岩本まもる]9月定例市議会 本会議質疑および討論

◎学校給食の民間委託について

◎中学校昼食の弁当あっせんの問題点について

反対討論 平成18年度大阪府茨木市一般会計決算認定について


(一問目)学校給食に関連して、2点質疑いたします。

 第1に、小学校給食調理業務の民間委託についてです。はじめに民間委託における選考経過についてであります。本年9月より民間委託が実施されますが、水尾小学校はF社が総合評価点92点、中津小学校はA社が総合評価点99点で、業者決定がなされております。各々の委託業者を選考するにあたり、何に基づいて指名業者を選定し、委託業者決定に至ったのか、明確な答弁を求めます。

○学校給食調理業務の民間委託における業者の選考経過について

(答  弁) 業者の選考については、市の登録業者21社に対して、教育委員会の担当者で事前に面接を行い、
@ 学校給食への姿勢・理解
A 調理委託経験
B 調理従事者の配置 など
 7項目について、採点を行い、その結果に基づいて、業者選考会議で信頼のおける10社に絞り込んだうえで、指名競争入札を行い、業者を決定した。

 

 2、次に経費の削減についてであります。

これまで、教育委員会は小学校給食の民間委託の目的を「経費の削減」であると言われてきました。給食1食あたりの単価を118円と算出され、水尾小では予定価格の87%で、中津小においては94・5%の落札率となっています。委託業者は低い金額で仕事を受注した分、どこで利益を生み出すのか、結局人件費を削って利益を生むことしか考えられません。委託業者がどういう労働条件で人員を募集しているのか、把握しておられるのか、最低賃金は守られているのか、それぞれ答弁を求めます。

また、本年8月24日、大阪府地方最低賃金審議会が大阪労働局長に答申した「大阪府最低賃金」の改定額はいくらか、効力の発生日をいつと定めているか、それぞれ答弁を求めます。

○経費の削減について(委託業者の募集条件)

(答  弁) 委託業者における募集にかかる労働条件については、労働基準法、最低賃金法等に基づく対応が業者において図られているものと考えいるが、業者の募集チラシによると、常勤の調理師、栄養士と調理補助のパートに区分して募集している。

なお、パートについては、時給750円程度で募集しており、現時点では最低賃金は守られている。

○経費の削減について(大阪府最低賃金)

(答  弁) 「大阪府最低賃金の改訂額」については、大阪地方最低賃金審議会の答申により、731円となり、効力の発生日は本年10月20日からとなっている。

〈参考〉現行 712円  →  改正 731円(19円アップ)

 

 3、 民間委託への経過に関連して、茨木市教育委員会に対して、「みんなで学校給食を考える会」より、「安心・安全でおいしい学校給食の維持を求める請願書」が提出され、8月24日開催された茨木市教育委員会の場で議論されました。請願そのものは不採択となりましたが、出席されていた委員から様々な意見が述べられていました。 ある委員は「とりあえず2校で行い、その後アンケートを取って広げるか止めるか検討してほしい」、またある委員は「充分検証して、民間委託を広げるなら市民にも説明して納得のいくやり方でしてほしい」とそれぞれ見識ある意見を述べておられました。これまで茨木市および教育委員会は、民間委託導入の是非について、事前にまったく市民および関係者の意見を聞かず、実施されました。教育委員からも意見が出されているように、改めて、「アンケートを取ること、充分検証して、改めてパブリックコメントなど実施して市民の意見を聞いて納得を得る」ことが必要であると指摘するものですが、答弁を求めます。

○市民の意見を聞いて納得を得ることについて

(答  弁) 給食調理業務の民間委託の実施にあたっては、学校関係者やPTA代表からなる「民間委託実施委員会」を設置して市民の目線にたって協議してもらい、関係者の皆様の意見を把握したものである。また、民間委託校においては、委託開始後も、保護者・学校管理職・学校栄養職員・委託業者などで構成する民間委託委員会において、給食内容についてのアンケート調査を実施するなど、児童や保護者の声の把握に努めるとともに、市の栄養士等が巡回を行い、衛生管理や業務内容等についての検証を行っていく。なお、今後も、民間委託委員会等を通して広く市民の意見の把握に努めていくので、改めてパブリックコメントを実施することは考えていない。

 

第2、中学校における注文弁当について

大きな2つめ、中学校の昼ごはん、注文弁当についておたずねします。

 わが党は、中学校の昼食に注文弁当方式をやめ、学校給食法に基づく給食を実施すべきであるとの立場でありますが、本年10月から三島中学校、西中学校で昼ごはんに弁当の注文をとのことですが、導入の目的と効果について答弁を求めます。

 弁当を販売する業者選定についておたずねします。どういう選定方法で、何を基準に業者を決定されたのか、答弁を求めます。

今回、新たに弁当注文を実施されるわけですが、1食あたりの料金と料金の決め方についてご説明願います。また、なぜパン注文と自宅から持参する弁当には補助はなく、今回導入される注文弁当に対しては補助されるという根拠は何か答弁を求めます。

○中学校ランチ事業の導入の目的と効果について

(答  弁) 中学校ランチ事業は、親子の絆や温もりを大切にした手作り弁当の教育的効果を生かしつつ、何らかの都合で弁当を持参しない生徒に、栄養のバランスに配慮した食事を提供することを目的とし、効果としては、成長期にある中学生に望ましい食習慣を身に付けさせることをねらいとしている。

○業者選定について

(答  弁) 業者の選定については、市の登録業者7社と、経営基盤の安定、衛生管理の整った施設整備、弁当の製造販売実績、過去の事故歴等に重点を置いて、事前にアンケートや面接を行い、この結果を基に、業者選考会議で信頼のおける3社に絞り込んだ上で指名競争入札を行った。

○一食当たりの料金と決め方

(答  弁) 入札の結果、一食当たり388円の契約額となり、その内訳は300円の食材費と88円の調理委託料であるので、調理委託料の40円は利用者負担、残り48円は市が負担することとし、その結果、利用者は食材費と調理委託料の合計340円を負担することとなる。

○弁当に対して補助する根拠

(答  弁) 何らかの都合で弁当を持参しない生徒に、栄養のバランスに配慮した食事を提供することを目的とした本事業の円滑な推進を図り、成長期にある中学生に望ましい食習慣を身に付けさせることによって心身の健全な発達を図るため、経費の一部を市が負担することによって利用者負担の軽減を図るものである。

 

(岩本・2問目)1、小学校給食、経費の削減について、再度伺います。入札単価を決める積算根拠についてでありますが、教育委員会は1食あたりの単価を118円と算定されています。そのもととされている人件費についてでありますが、非常勤のパート調理員の給与を日額6000円、時給換算で750円と算定されております。この金額自体あまりも安すぎる設定で妥当性に欠けると指摘するものです。

 本件業務委託に応募した各業者の求人募集を調べましたところ

M社(名阪給食)  調理補助 時給820円 
同じくM社       調理補助 時給800円〜950円
同じく  堺市学校給食調理員 時給780円〜

D社 (大新東)  滋賀県守山市 学校給食調理員
          調理フルパート 時給850円〜
          調理パート 時給780〜800円
Y社(淀川食品) 調理師見習い 14万円 時給換算875円 

 3社6職種で平均給与 時給817円です。時給単価750円は同様職種との比較でもあまりにも低いものであると指摘するものですが、いったい何を根拠に時給単価を設定されたのか、答弁を求めます。

 今回、2校の業務を受託した業者が、茨木市の学校給食調理員の求人募集をかけておられます。水尾小学校を受けたF社は調理補助パート時給720〜750円、中津小学校をうけたA社は調理補助パート時給750円。市教委が積算根拠としたパート調理員の時給単価とぴったり一致します。設定単価も低いものですが、求人募集もあまりにも低すぎると指摘するものであります。また、現在大阪府の最低賃金は712円ですが、10月20日から最低賃金が時給731円に改定される予定です。もし、時給720円で採用されているのなら至急是正するよう、業者に通達することが必要であると考えますが、答弁を求めます。

 市教委は「経費の削減」目的に、最低賃金で人を雇わないと利益を得ないような予定価格を積算し、業者を募集する。人を育てる教育の現場で、ワーキングプア、「格差と貧困」を構造的に作り出す。こうした犠牲のうえに成り立つ「経費の削減」は問題であると考えますが、答弁を求めます。

すでに民間委託を実施している堺市では1年間でパート調理員は14名も入れ替わるということを聞いております。最低賃金ぎりぎりで、過酷な重労働が押し付けられ、次々と働く人が変わり、安定した学校給食がつくれないというのは問題であり、すでにそのことが想定される事案が生じております。

ここに昨日付けの新聞折り込み、求人広告があります。募集を出しているのは中津小学校を受託したA社で、職種は「調理補助」勤務地は「茨木市内の小学校」となっています。すでに、9月4日から小学校給食がはじまり、調理業務委託が実施されているにもかかわらず、現時点において必要な人材が確保されていない、由々しき事態であると考えますが、教育委員会はこのことを把握されているのか、これでも業務に支障をきたさないといえるのか、答弁を求めます。

○小学校給食調理業務民間委託の問題点について(時給750円で雇用された人で安定した給食の提供が出来るか)

(答  弁) 委託業者における調理業務の人員の配置については、仕様書で国が定めている配置基準以上であること、また、そのうち3名は常勤で調理師、栄養士の有資格者であることを指示しており、栄養士等が巡回指導する中で、仕様書通りの人員体制となっているかについてもチェックしておるので、重労働・過密労働になっているとは考えていない。また、時給750円で雇用される人については、配膳作業等のあくまで補助的な作業に従事していると考えられるので、安定した給食の提供について問題はないものと考えている。

○人材募集確保の実態把握

(答  弁) 委託業者における人材の確保については、堺市の状況は把握してないが、他市においても多くの学校で民間委託を実施しており、問題なく業務が執行されていると聞いている。なお、本市の委託業者が、現在、人材を募集していることについては、従業員の休暇等の代替要員など、調理現場における安定的な人員体制の確保を図るためのものであると思われる。

 

(岩本・3問目)小学校給食、経費の削減について、おたずねします。義務教育の現場で、最低賃金、不安定雇用を誘引し、「格差と貧困」を構造的に作り出す、そうした犠牲の上に成り立つ「経費の削減」で「豊かな学校給食」は根本的にあらためるべきであると指摘するものです。先の請願審査の中で、委員から「この問題は何度も議論してきた」との発言がありましたが、いったいどこでどのような議論がされたのか、全くわかりません。そもそも、市教委は自分たちのやっていることは正しいと、学校給食のあり方や、民間委託の是非を市民・関係者に問うことなく、民間委託を勝手に決めて、突き進めていくやり方は大変問題であり、許されるものではありません。「人の話をよく聞いて」とおっしゃいますが、なぜ、人の話も聞かず、勝手に突き進められるのか、民間委託を実施して間もない現時点で問題が噴出している、改めて民間委託の是非について、市民・関係者に意見を求めることが必要であると考えますが、答弁を求めます。

 


認定第1号、平成18年度大阪府茨木市一般会計決算認定について(07.09.27)

 認定第1号、平成18年度大阪府茨木市一般会計決算認定について、日本共産党茨木市会議員団を代表して、認定すべきでない、反対の立場から討論を行います。

 認定すべきでない、第1の理由は、財政運営において、国の税制改正等の影響で、税収が前年度に対して、増収であるにもかかわらず、それを市民に還元しないばかりか、市民犠牲の施策を強行したからであります。

市税収入は、18年度は前年との対比で約10億円の増収、とりわけ個人市民税は11億2千万円の増収となっておりますが、定率減税の縮減および老年者控除の廃止などによる庶民増税が主な要因です。

歳出においては、これまでわが党が主張してきた面もあり、学校・園における増築・耐震補強・便所改修などの施設改修、子ども医療費の就学前までの年齢引き上げ、学童保育の冬季時間延長、民間建築物に対するアスベスト調査費用の一部助成など、一定改善も見られました。

しかし、平成18年度も総額枠管理方式による約5%の経費の節減で市民サービスをカットしました。「教育的配慮」といいながら、就学援助制度の見直しで前年比約4700万円の減、850人の子どもが対象からはずして教育行政の後退を招く一方、道路用地を過剰に買い上げるなどして普通建設事業で約19億円も増やすなど、財源の配分の逆立ちぶりが顕著となりました。また道路建設など将来にわたって受益の生じる事業については、一時期に税金を投入するのではなく、地方債などを発行して公正・公平・効率的に行い、扶助費・補助費などの充実、国保など一般会計からの繰り入れを増やし、市民のくらしの負担を軽減すべきであったということを改めて指摘するものであります。

 認定すべきでない、第2の理由は、本市の行財政運営に多大な影響を与える彩都開発や安威川ダム関連公共事業が見直しもせず、漫然と進められたことであります。彩都関連公共事業はこれまでの総事業費は92億円、そのうち地方債が43億円、一般財源が26億5千万円にのぼっています。安威川ダム関連公共事業では、これまでの総事業費15億3千万円、そのうち一般財源および地方債が5億円にのぼっていることが明らかとなりました。安威川ダムについては、河川整備計画が認可されたものの、大阪府の財政状況から見て、ダム本体工事着工の見通しが立たない中で、市が関連工事を積極的に進めることは問題であると指摘するものであります。

国文会社においても第19期の経営実績は5200万円の赤字、開発用不動産約130億円、負債総額133億円、資産を全て売却できたとしても、多額の負債が残ることは明白であり、速やかに阪急に土地を売却しリスクを最小限にとどめ、撤退すべきです。彩都開発は、施設導入地区にマンションは建ててもかまわないと都合のいいように、全体計画を歪め、無理やりまちづくりをすすめる一方、中部地区への武田薬品の誘致が失敗したことで、メッキが剥がれ落ち、もともと民間の住宅開発であったということがいよいよ明白となってきました。市民のくらしを犠牲にして、たんなる営利追及の民間住宅開発を「聖域化」し、税金を投入する根拠は全くない、市民参加で見直すべきであると改めて指摘するものであります。

 認定すべきでない、第3の理由は、不公正な同和行政は名実ともに終結すべきなのに、「見直す」といいながら、依然として「特別扱い」の同和行政に固執しているからであります。茨木市は同和行政の見直しについて「市民に対して透明性を確保し、公平性を担保する観点から、また市民の目線で全庁的な課題を整理する観点から12項目の見直しを行った」と答弁されました。しかし、市民の目線とは名ばかりに、依然として人権センターへの独占的事業委託、いのち・愛・ゆめセンターにおける特定の運動団体への独占的な目的外使用を容認するなど、「差別のある限り同和行政は続けていく」ことを基本にすえていること事態、行政が行う見直しの限界であり、市民の理解は全く得られません。第三者機関を設けるなど市民の目線で根本的見直しを行い、同和行政は完全終結し、「差別のない」真に平等で公正な社会への道を歩むべきであると厳しく指摘するものであります。

 認定すべきでない、第4の理由は、反省もなく繰り返される不祥事、行政改革の名のもとに強行された「公立保育所」の民営化、市民プールへの指定管理者制度導入など「市民犠牲」「市民不在」ぶりが看過できないほど、顕著になったからであります。市職員が飲酒運転で検挙されたのち、度重なる出頭命令にも従わず、罰金も払わない、昨年6月30日に、大阪検察庁から本日中に罰金を支払わなければ身柄を拘束する」という電話が所属課にかかって来てはじめてその事実が判明したという事案であります。一昨年に引き続きこうした不祥事での教訓が後に生かされない、野村市政は管理能力がないと言われてもしかたない、抜本的な「再発防止」対策が必要であると改めて指摘するものであります。

公立保育所の民営化について「経費の削減」がその目的としながら、民営化による市負担額の減額の根拠を示さないばかりか、民営化の経費を粉飾して過大に「経費の削減」を見積もる、行政の都合だけで性急に民営化を進めることは市の裁量の逸脱であるとの司法判断が下される中、保護者のささやかな願いである「民営化の手続きの凍結・延期」の声を無視して、民営化を強行する「市民不在」の行政は改めるべきと厳しく指摘するものであります。

 以上、4点にわたり、本件決算は認定すべきでない、反対である理由を述べました。議員各位のご賛同をお願いたしまして、討論を終えます。ありがとうございました。